昭和ひとけた、H少年の物語。
太平洋戦争時期の日本の生活雰囲気を知りたい人には、より興味深く読めるのではないでしょうか。8月15日からさかのぼって、当時の庶民生活が戦争の渦中になる過程がわかります。
少年Hは、少年だと思っている人が多いですれども、本当はそうではなくて、著者の河童さんの現在の心の姿なのだと思います。悲惨なことを言いたいとか、戦争の何たるかを訴えたいのではなくて、人の経験していない自分だけの興味深い経験を書いて伝えたい、ということなのだと思います。情景を浮かべるのは聞き手、読み手の自由なイマジネーションですよ、と言われている感じがします。
現代のH少年が大人になったら、現代の起きている変な事件と自分の貴重な見聞をくっつけて、後世の人におもしろおかしく、そしてせつなくそれらを伝えるのではないでしょうか。
ホントは、人の言うのを真に受けることなんてないのですけれど、事実と違うことを言ったり書いたりされては困るのよ、と言う人がいて、人の言うことをそんなに真に受けなければいいじゃない、と思うのですが、その人は真に受けるので、こちらも困ります。都合よく解釈してくれればいいのに、と思ってしまいます。
それから、近所のお婆さんが、焼夷弾や進駐軍に詳しかったり、自分の知らないことを知っていたりするので、年寄りのお話は素直に聴くものだなあ、と反省。
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少年H


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