[書評]
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維新列伝、いよいよ幕を閉じようとしています。翔ぶが如く最終章、第10巻。 西郷隆盛物語と最後の最後に再登場する大久保利通物語。
文庫10巻におよぶ長編小説なのですけれど、最後を読み終えてやっと、なるほどとか、読んで良かったとか、全体の流れ、ストーリーのようなものが分かったとか、そういった感想を持ちます。だいたい最後はどうなるのかというのは、この小説に限っては西郷さんが死んでしまうまで、つまり西南戦争までのことが描かれると分かっているので、外郭は把握できるのです。
では、その中身はというと、これが読んでみけりゃ分かりません。「竜馬」のように一人の主人公を軸に物語が展開していくのではなくて、明治初期という大きな外郭があって、その中、時代を彩った人々の群像を描きだしているといった感じなんでしょうねえ。西郷さんは、実はあんまり登場していなく、最後にやっと凝縮されて登場します。といっても、10巻の中盤のみといってもいいくらい。
大久保利通さんは、最初のころにずっと主役で出ていて、中盤からぱたっと見なくなり、忘れそうになるころに、ちょいと出演し、最後の最後、1章が大久保物語となっているんです。それで上手くまとまっているじゃあないか、と思ったわけです。中盤というか全般を通して、まとまっちゃあいないのですけれど、それでも長編というか、一緒にこの時代を静観したような気になっている今日この頃であります。
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