菊次郎とさき
[書評]
アマゾン| 楽天ブックス
ビートたけし自伝、平成13年発刊。
お父さんの菊次郎さんと、お母さんのさきさんを中心に回想録が繰り広げられます。実在人物のストーリーなので少しでもたけちゃんに興味のある方が読んだら面白く読み進めることができて、北野ブルーチックな文体も楽しめて、世のノスタルジーを感じるのではないでしょうか。
物語には気の利いたオチが必要で、それが決まらないとしまりのない単なる日記っぽくなってしまうそうです。
上手な文章というものは、オチが上手く決まっているもので、順番に物語の流れに沿っていくと、本に限らず漫画、劇、テレビ、歌など全てに共通するのですが、途中に伏線が敷かれていて、読み手は最後に「ここにつながるのかあ」とうなったりします。本物語でも、同じ手法というかオチをきれいに収めています。
書き手のことを言えば、ビートたけしさんは、書籍数が日本一だとも言われています。作家が本業でなく、テレビ出演、映画など多岐にわたる媒体に顔を出していて、それでいて出版の数が圧倒的だったりします。
中には対談集などがあって、それはどちらかというと簡単なことなのですけれど、自伝にしろ架空の小説にしろ構想して書き綴って、最後に校正することを考えると、その道のプロが見たとしても驚異的な速度なのではないでしょうか。
以前、まだ映画を始めたときとか、小説を書き始めたときとかには、批評家が作品をその名の通り批評するわけですが、今となってはその実力を否定しようがなく、当時の批評を後になって読み返したときに、批評家その人の評価が批評の対象になりそうです。
読書する


