2006年10月09日

歴史を紀行する

「歴史を紀行する」

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ということで、司馬遼太郎さん三連発です。
歴史観とか日本史観とかあるのですけれど、大人になってくると、人それぞれいつごろどうなるかはわからないですけども、何かしらの歴史ってものに興味が沸いてくるみたいなんですね。私の場合は、そんな若いころからではなくて、今でも大したことはないのですけど、30歳を過ぎたころから、日本史というか幕末に興味が沸いてきて、それまでも幕末だ新撰組だ竜馬だ西郷だ、とか名前はある程度はもちろんアタマにあるわけですけど、そんなに知識としてはアタマに残っていない、残っていないといより単に知らない、覚えていないだけなんですけども。まあ、知っていようが知っていまいが関係のない人には関係がなく、アジアのある国の歴史なんて全部覚えてられないわけですから、知らないまま過ごしていたって構わない、とは個人的には思いますけど、だから少し自分が歴史を思えたからといって、知らない他者をバカにはしません。

初めて、京都の霊山に行ったとき、中岡慎太郎を知らなくて、同行した人には無知だと思われたんですね。別に悪気があったわけではないので、こちらも素直に教えてもらい覚えていったわけです。

現地には幕末・明治初期の志士の墓があって、何人かの有名人もそこにあるわけですが、今ならばも少しわかると思いますけど、当時は、あんまりパッとしませんでした。(自分がですね)

あんまり上手いことは言えないですけども、歴史ってものは全部を覚えてられないので、雰囲気で覚えていっていいのではないかと思います。 というか、興味のある出来事や場所や時代などをポイントにして前後左右、横軸(その時代)と縦軸(前後の歴史)を学んでいったら面白いのかなあ、と感じます。
幕末から入って、明治初期、日露戦争、太平洋戦争と一応の日本の流れ、なんで太平洋戦争に至ったか、という個人的な疑問をちょっとだけ個人的に解消できたような気がしていて、それは確かではないので言わずに、また過去へ遡ろうとしていたりしています。そのうちに世界史に行けるかなと。

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手掘り日本史

「手掘り日本史」

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いつのころからか、司馬遼太郎さんの本が面白くてあるいは単純に面白いと思わないときにも、とにかく読書の何冊かの1冊は司馬さんのものを読んでいたりします。

読みやすい、面白い、といったものとしては、「竜馬がゆく」「燃えよ剣」「世に棲む日日」でしょうか、個人的にですけど。ちょいとしたロマンスがあったり濡れ場があったり、歴史があったり、物語があったりと、読者としての面白みがあるわけですね。

竜馬の勢いで、「翔ぶが如く」を読んだのですけども、これはそれは長丁場ということもあって、無理やり読んじまったぜ、という感想でしょうか。もうよくわかりません。いや、わかるのです。内容はわかるのですけれど、読むわけですから、ただいったりきたり、現代であったり、歴史の中にもぐったり、大久保利通を通して歴史を掘り下げたり、西郷さんがやっぱり登場したり、ぼやけたり、明治初期の話なのですけれど、最後の最後のほうまで、どこか混沌としているのですね。最後は面白かったりするのですけれど。

「義経」「最後の将軍」「坂の上の雲」も同じく、単純に面白い、という感じではありません。真面目に読んでいくって感じでしょうか。笑っちまう箇所はそんなにないのではないでしょうか。あえて笑う必要もないでしょうけれど。

そうはいっても、何かしらではまってしまった人々は、定期不定期的に司馬さんを読んでしまっているそうですよ。
大阪人は律義者でないということはいえませんが、ともかくも権力というものに対して伝統的になめているところがある。権力のなかでももっとも権力的な軍隊社会というものにはどうも適合しないそれが、維新から明治初年いっぱい、日本のまがり角ごとに、新徴募の幕府歩兵や新徴募の鎮台兵にさせられて登場する。哀れですな。


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歴史を考える

歴史を考える

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司馬遼太郎歴史対談集。日本の歴史を調べ思いめぐらせていくと、現代日本の思考や行動様式が見当でき、未来像も空想できる。対談集なので、さらっと読み進めていくことができます。司馬さんファンも、そうでない方も、日本史をかじりたくなったら読んでみてはどうでしょう。1981年発刊。

だいたい、一人のヒトラーも出さずに太平洋戦争を起すなどといのは、よほど深刻に考えなければならない体質ですね。だれが太平洋戦争を起したかというのがわからない国家ってあるでしょうか。
政治的正義というものがスローガンとしてかかげられた場合、それを打倒しようとする勢力との競合の過熱は、非常にむごい結果を生みます。そのむごさは宗教裁判に似ています。
日本の中から日本を見ていますと、こんなに国論の分裂した国はないと思いますね。与党はいつも野党を気にしているし、野党は少数派で被害者意識をもっている。ところが外から日本を見ますと、日本という国は世界に冠たる一枚岩の国に見えるらしいですね。


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2006年08月14日

幕末長州物語

世に棲む日日(4)新装版

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幕末列伝、長州物語第4巻。高杉晋作の活躍と最期。
日中戦争、太平洋戦争から100年くらいたとうとしているのですけれど、まだ6、70年ぐらいですが、おそらくあっという間に100年がたつのですけど、そうすると幕末から100年くらいに生まれた僕らと同じような感覚時期に世代ができるということになります。明治以前の時代というのは、感覚としてものすごく前、昔のような気がしていたのですが、さすがに最近は本を読むようになって、以前ほどには古いハナシでなないことに気がつかされたのですけれども、ほんの100年から150年前の時代のことが、ほんの数十年後には、昭和の戦争史も同じ立場になるのだと思うと、ちょいとした感慨にふけります。といっても、戦後に生まれた世代であるならば、戦争というものを経験していなく、死についての覚悟というか、恐怖というか、あきらめというものにいさぎよさがなく、(人間いつかは死ぬというのに)死ぬまで物欲に駆られて生きているのですね。平和であろうとなかろうと、人間ってヤツは、物欲に縛られながら生きていくしかないのかも知れません。

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2006年08月03日

井上聞多活躍

世に棲む日日(3)新装版

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幕末長州物語、第三巻。井上聞多活躍。
すっかり吉田松陰の物語はなくなって、高杉晋作、井上聞多(のちの井上馨)、伊藤俊輔(のちの伊藤博文)が中心というか、裏方というか、各自奔走したり、留まっていたりと、三様なわけですけども、物語としては、非常に見所ありどころなストーリーだったりします。こんな世の中でも、農民や商人、町人らは、あんまり政治というものには、関わっていなかったのでしょうね。侍たちは、けっこう非業な死を遂げる者が多く、切腹だの、自害だの、斬殺だの、今じゃあ到底残酷な印象の死に方をやってのけていたりします。といっても、現代ならば、テロリストや反主流派の過激派とか、レジスタンスとかが、行っている行動がそれなのかも知れません。役人や官僚は、いつの時代でも臆病で保身に走ることになっていて、どうにもならない人間界の業というか性というか、人間ってヤツはそういう機能、自己防衛する習性があり、それが言わば人間という動物の本能の出し方というか特性なのでしょう。
司馬さんの作品を好きな人っていうのは、そんな人間性についてを物凄い大局的見地から描いていて、それでいて突如主観領域まで降りて同じ舞台に立ったりするイメージを起こさせ、そしてまた現代や過去を超越した人類の歴史的世界に、たとえ今、自分が現代に生きようとも、自分(読者)の存在が物理的になくなるような錯覚をさせる、つまり本の世界に入ってしまったかのような錯覚を起こさせ、自分という個をなくした上で、現代社会についてを考えさせるような作用をさせるのですね。なんとなくこんな感じなんですけどね。
アーネスト・サトーの対日本人接触法は、単純であった。要するに保身だけを配慮するヤクニンを避け、危機意識をもった志士的政治家を信頼しただけのことである。
――宍戸刑馬(高杉晋作)はそれである。
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2006年07月28日

高杉晋作登場

世に棲む日日(2)新装版

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風雲幕末前夜祭、第二巻。吉田松陰死す。そして高杉晋作登場。

司馬遼太郎さんの作品は「竜馬がゆく」を読んで以降、すっかり好きになり 、しばらくすると何かしらを読みたくなってしまう、というシンパ化、というか、ファンジンというか、単なるファンというか、贔屓というか、軽度依存症というか、そんな感じな昨今なのですが、すっかりハマルといっても、熟読しているわけではなくて、熟読なんてしていたら、先になかなか進まないのですから、ドラマをボケーと見ているような気分で、ボーっと読み進めればいいと思うのですけれど、というかそんな感じでヌボーっと読んで、というか見て、むむっと感じたところがあったら、ページをバックして、グイっとしっかり読みふけっているわけです。そんなペースで読まないと、次から次へとは読めませんもの。

竜馬がゆくに次いで、読みやすかったのは、「燃えよ剣」上下2巻なのですけど、主役は新撰組副長、土方歳三。「竜馬」と同じくらい面白くて、ある種マンガっぽく、ドラマチックで、泣きあり笑いあり別れあり、「竜馬」がゆっくり長編モノに対し、「歳三」はワンクール短期集中ストーリーで、展開が早く、グイグイ先へと惹きつけます。「竜馬」の8冊は大変だ、と思って手が出せない方は、「歳三」から読んでみてはどうでしょうか。きっと読書や幕末モノが好きになるのではないでしょうか。

で、今回がこちら「松陰と晋作」物語。全4巻、竜馬と歳三の間あたりの長さかなと思うのですが、これまた面白い。物語の展開が早く、内容も分かりやすい。というのは、幕末列伝を幾つか読んでいて、舞台情景が浮かぶから、というのが大きいのだと思いますが、それにしても、こりゃあ面白い。マンガティックであって、ドラマティックな長州の物語が今宵も続きます。
思想とは本来、人間が考えだした最大の虚構――大うそ――であろう。松陰は思想家であった。かれはかれ自身の頭から、蚕が糸をはきだすように日本国家論という奇妙な虚構をつくりだし、その虚構を論理化し、それを結晶体のようにきらきらと完成させ、かれ自身もその「虚構」のために死に、死ぬことによって自分自身の虚構を後世にむかって実在化させた。これほどの思想家は、日本歴史のなかで二人といない。


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2006年07月24日

世に住む日日

世に棲む日日(1)新装版

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江戸幕末の志士たちの物語が始まるほんの数年前、松陰吉田寅次郎という若者が世の中を走り回っていた。吉田松陰とその仲間たちの風雲幕末前夜ストーリー第一章。1975年発刊、司馬遼太郎作。

吉田松陰と高杉晋作を中心とした話になるわけですけども、1巻ではまだ高杉晋作は登場しなくて、松陰の幼いころの境遇から始まり、大人になるまでが描かれています。大人といっても、20代なのですけれど、読んでいるうちに、この時代の20代というものは、現代の30代から50代ぐらいに相当する感じだったりします。見栄えではなくて、モノの見方や考え方が、今よりもずっと大人前としていて、幼くないのですね。今がだらしない、というのではなくて、当時の時代背景や寿命とかの違いがあるのでしょうけども、今の世の中にしても、20代は大人としてもっと成長線を描いたらいいような気もします。30歳を過ぎたら、もう思考というか思想的には成熟期に入っていってもいいかも知れません。実際のところ、30歳を過ぎたあたりから、個人差はあるものの、記憶力とか週発力とか体力とか、全体的に身体が明らかにゆるやかあるときは急激に衰えてきている、衰退していることを実感するのですね、んん。
松陰は、過激者である。
ということは、この若者のどの部分から発するのであろう。松陰の他人に対するやさしさや、日常の節度、それに紀行文などにみられるつりあいのとれた物の見方などからすれば、両頬に目覆いをされた馬車馬のような絶対主義的思考者ではなさそうである。かれの視力は、十分に物事の左右前後表裏をみることができたし、その解釈力も柔軟であった。
しかし、その行動は、どうにもならず飛躍する。過激者というより、飛躍者という言葉があれば、それにあたるかもしれない。
頼まれたわけでもないのに走りまわるのを志士というのだが、松陰とその仲間は、幕末における志士の魁であったといえるであろう。
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2006年05月25日

西郷、大久保物語終章

翔ぶが如く(10)新装版

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維新列伝、いよいよ幕を閉じようとしています。翔ぶが如く最終章、第10巻。 西郷隆盛物語と最後の最後に再登場する大久保利通物語。

文庫10巻におよぶ長編小説なのですけれど、最後を読み終えてやっと、なるほどとか、読んで良かったとか、全体の流れ、ストーリーのようなものが分かったとか、そういった感想を持ちます。だいたい最後はどうなるのかというのは、この小説に限っては西郷さんが死んでしまうまで、つまり西南戦争までのことが描かれると分かっているので、外郭は把握できるのです。

では、その中身はというと、これが読んでみけりゃ分かりません。「竜馬」のように一人の主人公を軸に物語が展開していくのではなくて、明治初期という大きな外郭があって、その中、時代を彩った人々の群像を描きだしているといった感じなんでしょうねえ。西郷さんは、実はあんまり登場していなく、最後にやっと凝縮されて登場します。といっても、10巻の中盤のみといってもいいくらい。

大久保利通さんは、最初のころにずっと主役で出ていて、中盤からぱたっと見なくなり、忘れそうになるころに、ちょいと出演し、最後の最後、1章が大久保物語となっているんです。それで上手くまとまっているじゃあないか、と思ったわけです。中盤というか全般を通して、まとまっちゃあいないのですけれど、それでも長編というか、一緒にこの時代を静観したような気になっている今日この頃であります。

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2006年05月19日

田原坂、熊本編

翔ぶが如く(9)新装版

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ということで、間をおかずに第9巻突入です。
このころになると、序盤数多く登場していた大久保利通などはほとんど名前が出ず、西郷を中心とした、といっても案外忘れ去られてしまうのですけれども、西郷さん中心というよりも、九州(とくに熊本)を中心に舞台は展開されてゆきます。人というよりも地、という感じで、薩軍の西郷さんと、政府軍の山県有朋さん、という。

司馬さんの物語では、しばしば人物の批評が堂々とされていて、「この程度の人物…」だとか、「無能の…」だとか、はっきりと実在人に対して能力の高低を言っていて、そういう判定もあるのだなあ、と感心させられます。これは、綿密な取材と資料に裏打ちされた作者の評論なのだと思います。読み手としては、それらを素直に読むだけでよいので、気軽というか気楽というか娯楽といったところでしょうか。

で、本編は熊本、鹿児島周辺地域がとく出てくるので、八代とか人吉とか、田原坂とか、熊本城とか…。読んでから訪問されてもよいし、訪問されてから読んでみても、より空想がしやすくて楽しめるのではないでしょうか。見聞の旅でもしましょうよ。

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2006年05月17日

西郷と薩軍の作戦案は

翔ぶが如く(8)新装版

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明治の時代のストーリー、終盤の第8巻、熊本編。

この物語の序盤から中盤は、とてもとても停滞していて、なかなか話が唸りをあげてこなくて、どうにも入っていけない感じがあったのですが、いよいよ大海に飛び出すところまで来て、勢いが見えてきました。

といっても、一主人公からなる明快な展開でなくて、このようなずんぐりとした延べ延べしく長編にわたるドキュメンティックでドラマチックな小説であってもさして構わない、そんな気にさせるどっしりとした自信に溢れたダイナミックな場面展開をおこし、ある種の吹っ切れが決してさわやかなタイプではないけれども、ずしりとした重量感があり、読み手をクセにさせる存在です。

ここへきて、さあ西郷さんの出番なのだ、と思っているのですけれど、やっぱり出まくるわけではなく、次なる人物が代わる代わる登場し、この頃の歴史には必ず登場する山県有朋も参戦し、そして舞台は熊本城へと散っていくのであります。
西郷と薩軍の作戦案は、いかなる時代のどのような国の作戦にも例がないほど、外界を自分たちに都合よく解釈する点で幼児のように無邪気で幻想的で、とうてい一人前のおとなの集まりのようではなかった。これとそっくりの思考法をとった集団は、これよりのちの歴史で――それも日本の歴史で――たった一例しかないのである。昭和期に入っての陸軍参謀本部とそれをとりまく新聞、政治家たちがそれであろう。




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2006年05月09日

みずから耕して食うところに

翔ぶが如く(7)新装版

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明治黎明期物語、第7章。西郷どん暗殺計画が図られている、というお話。
相変わらず主人公がはっきりしないまま文体は続いていって、ここへきて西郷どんがにわかに登場回数を盛り返してきて、もうそろそろこのまま西郷を中心に終盤をむかえるのかなあと予測をさせます。といっても、どこからそんな予想をさせるのかというと、大河ドラマの最終回で、西田敏行どんが戦場で倒れているシーンを見た、というかレンタルビデオ店のビデオのケースでそんな絵を見た、のがそのように連想させるのかも知れませんねえ。

(主人公や展開が際立っていない原作に対して)大河ドラマがどのように制作されたのか興味が沸いてきて、本書を読み終わったら、借りて見てみようかなあと思うこのごろです。といっても、全巻借りて見るのも大変やねえ。ということでビデオケースだけ見ます。

みずから耕して食うところに精神の安定があり、他から金銭を仰いだり、飢餓にあぶられつつ天下国家を考えるのは間違っている、などのことを、訪ねてくる者に語ったりした。
鯉をつかまえねばならぬときに大久保はみずから体を濡らして池の鯉を追ったが、木戸は濡れるのを厭い、池のふちから指図をしたり批判をしたりした…。



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2006年04月11日

坂の上の感動の最終巻

坂の上の雲(8)新装版

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安楽明治戦争期、坂の上の雲、感動の最終巻。

といっても、物語は、スタートからもう最後の話をしていたりして、時系列に進んでいなかったりする、そんなストーリーです。秋山好古や真之も途中全然登場しなくなり、正岡子規は、4巻で亡くなってしまう。

その後は、ロシア軍と日本海軍の拙攻の話が綴られ、ときに無能と呼ばれた、少なくとも司馬さんが解釈した無能の上官がたびたび両国に登場し、これが現代社会の官僚的な保守的な環境と似ていたり、上司によって力を発揮できない風土になっている会社であったり、無駄や無意味な行為、結果としてわかるものではありますが、延々と紹介されてゆくのであります。

坂の上の雲、という物語は、学生が読むよりも、社会人が読んだほうが面白く捉えられると思います。世の理不尽さにイライラしている方が読んでみたらいいのではないでしょうか。ねえ。

神奈川県横須賀市に、三笠公園という公園があって、そこの岸壁に戦艦三笠が飾られています。東郷さんの銅像と記念館があるので、見学されてはどうでしょう、歴史旅行にでも。

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2006年04月03日

坂の上の終盤へ・・・第7巻

坂の上の雲(7)新装版

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坂の上の雲、クライマックスへ、第7巻。
物語も終盤になると、前半の登場人物はほとんど出なくなり、東郷もあまり登場することもなく、アメリカ軍が出てきたり、相変わらずロシア軍、ロシア国内の情勢が語られ、そして日本海軍全体もしくは一部の状況が記されます。

もう物語、小説というよりも、創作伝記のような印象で、時代の無能者や権力者の愚考や本質的間違いなど、人物批評が現代社会にも通じ、あるいは個人の人間関係に当てはめながら読み進めると、いっそう面白かったりします。

会社でくだらない会議や方針や提出物があったりするとき、本書(5巻〜7巻)を読んでみると、いらだった気分がどこか落ち着きを取りもどしたりと、緩和作用があるのが、またこの書物の面白いところではないでしょうか。

お勤めをするあなた様、読んでみてくださいな。


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2006年03月29日

坂の上の雲、第6巻

坂の上の雲(6)

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会社の行き帰りに読んでいます、いよいよクライマックスな6巻。といっても、ストーリーは順序だててはいなくて、小説のようでありながら、歴史評論記となっていて、どこから読んでも良いスタイルだったりします。

6巻になると、秋山兄弟も正岡子規も登場しなくなり、ロシア軍と日本海軍のストーリーが主に展開されます。上官の無能や駄目さ加減や臆病や無知、不人気がそこでは日露ともども繰り広げられ、部下、兵隊たちは、命を落としていったそう。

そんな場面を読んでいると、会社への不平不満と重なり合わさって、(主観としても客観として考えたとしても)おかしな上司に対してのイライラやアホらしさ、というものが和らぎ、少しの達観した気分になります。

6巻あたりになって、ふむふむこれが企業戦士必読書と言われる所以なのだな、と思いました。上司と呼ばれる方から入社数年の言われなきクレームや理不尽を味わっている方が読んでみたらどうでしょう。歴史が好きになるかも知れません。

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2006年03月18日

バルチック艦隊とは

坂の上の雲(4)改訂[版]

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明治日露戦争列伝、第4巻。
1978年発刊、司馬遼太郎作。

日露戦争物語が展開されるのですが、ロシア側のストーリーが長く続いていて、だんだん外国の遠い感覚は薄れ、日本とロシアの両方の状態を第3者つまり読み手として眺めている、そんな感覚になっていきます。

ロシアバルチック艦隊の人間チックな及び腰が見所で、日本海軍が快進撃をしているというよりも、時勢や時流がそうさせているような、運命のような、自然の摂理のような、そんな男たちの物語が続きます。

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2006年03月12日

明治という時代は

坂の上の雲(3)改訂[版]

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ときは明治、日清戦争から日露戦争までの日本国家驀進列伝、第3巻。1978年発刊、司馬遼太郎作。

幕末に比べて、明治の時代というのは、何か掴みにくいものがあって、幕末の日本の情勢は、いくつかの人物伝を知ることで、おおよその内容を掴むことができるような気がするのですが、維新後の日本国という時代になると、明治初期は、江戸の名残との戦い、時代の変わっていくことへの歪みが、いくつかの戦争を起こしたりしたのですけれども、その後、30年ぐらいがたち、国内の情勢よりも、今度は国外、中国であったり、ロシアであったり、ヨーロッパであったり、物理的スケールが大きくなっていきます。

といっても、現代のような核兵器や超情報戦はまだ存在しないので、個人の実力や魅力や裁量がすべてに表れていたりします。その時代に生まれた人々のそれぞれのドラマってやつが、あるのですねえ。

主役だと思っていた正岡子規が、この巻で亡くなってしまいました。


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2006年01月31日

燃えよ剣

燃えよ剣(上巻)改版

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幕末風雲列伝、新撰組土方歳三の物語。三多摩地方に生まれ育った歳三が、近藤勇、沖田総司などと日本史上に残る波乱の生涯を終えるまでをスピーディに伝えています。昭和47年発行、司馬遼太郎作。

司馬さんの著書の中では、ストーリー展開がとても早くて、「竜馬がゆく」が文庫8巻なのに対して、歳三は上下巻にまとまっています。だから、誰にでも読みやすいのではないかと思います。

普段ならば、もっと余談を挟みたいところをあえてそれを少なくして、一気に読みすすませる、という感じです。

執筆当時は、「竜馬がゆく」を平行してされていたとのことなので、こちらは脱線をなるべくしないやり方にしたのかも知れません。

幕末維新の時代が好きな方は、読んでみたらどうでしょうか。涙あり泣きあり濡れ場ありと歳三のあっという間の人生を想像させられますよ。


読書
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2006年01月14日

日清戦争

坂の上の雲(2)新装版

ということで、「坂の上の雲」第2巻です。

1巻を読んで、続きを読みたくなって、日露戦争までの過程が描かれているのですが、その前に本書では日清戦争がおこります。

当時の日本と清との戦力的な力関係はというと、下馬評では互角か清が強いか、と外野からは思われていたところがあって、しかしフタを開けてみると、日本軍の連帯力が際立ち、清の(のちの中国の)商人的気質や風土が戦時の障壁となって、個人のあるいは仲間の利益を重んじる清は、国家というもののために戦う力がなかった…。

はたして、日本軍は戦術的には最高とは言いがたい箇所がいくつもあり、むしろ致命的な失敗を結果としてしていたかも知れないことがあった中にあっても、あっという間に勝利したそう。

その後、ロシアとの交渉へと進んでいくのですが、それはまた次。ロシアはヨーロッパであるものの、西欧文化の歴史はなく、むしろチンギス・カンのモンゴル時代の影響が強いのですって。モンゴルの歴史からロシアの歴史まで司馬さんの歴史観が記されているので、明治から現代に至る時代のうねりを読んでみてはどうでしょう。

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2006年01月06日

坂の上の雲

坂の上の雲坂の上の雲

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[みなさまのご意見]
小ヤギさんの戯れさん

[読書ランキング]
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坂の上の雲、というタイトルなので、何の話どんなストーリーなのかわかりませんが、明治維新後から日露戦争までの明治時代を描いた歴史物語が文庫全8巻にわたって展開されます。司馬遼太郎作。

司馬さんを最初に読んだのは、「竜馬がゆく」で、それまで日本史、とくに細部に関してほとんど知らなくて、一時勉強したとしていても、覚えられなかったのですけれど、竜馬を読んだら、8巻あるにもかかわらずマンガを読むように先へ先へと読み進みたくなったんですね。

そんな内容なので、史実についても興味がどんどん沸いてきて、だから記憶として残っていくわけです。テレビでも本でもいいのですが、学校の教科書で覚えられない、記憶力の強くない方(私のようなタイプ)は、竜馬を読んでみたらええんちゃいますか。それから、現地も訪問して歴史博物館の説明を一通り見たり聴いたりしたら、もうすっかり記憶に残っていくのではないでしょうか。

竜馬では、幕末を知ることができ、少なくとも当時の情景や風俗を知ることができます。物語は維新直前の終わってしまうわけですが、すると明治維新後、というものを知りたくなるのですね。維新後の日本の情勢は具体的にどんなであったのか、知りたくなるのです。

気がつけば、「最後の将軍」、「翔ぶが如く」を読んでいました。最後の将軍は、徳川慶喜の物語で、幕末の情勢の中で、15代将軍となり、31歳で江戸幕府を終わらせます。そして晩年の姿を…。翔ぶが如くは、明治維新後から西南戦争まで日本政府、新しい政府の姿を西郷隆盛、大久保利通、伊藤博文など幕末のいわばテロリストの物語が描かれています。

そのさらに後年にあたる物語が本書、ということになります。ストーリー展開はわかりやすいので、竜馬の次に読みやすい内容かも知れません。読書の秋に読んでみてはどうでしょう、もう冬も半ばですけど。
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2005年10月04日

義経(下)

平家は滅び、藤原氏も滅び、そして、政治的インテリが欠如していた、といわれる義経も、兄頼朝に命を狙われるべき人物となり、権力のあるものに趣く朝廷は頼朝のみかたをし、次第に追い詰められていく。鎌倉時代到来直前、義経物語下巻。司馬遼太郎著。

義経(下)新装版義経(下)

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[みなさまのご意見]
愛より青いうみさん
Kato’s Gallery モーロー日記さん
僕の読書日記さん

能登半島の外湾に「義経の舟隠し」といわれる岩場があります。奥州藤原氏に逃れる途中に、その岩の間に舟を隠したそう。近所には、松本清張のゼロの焦点の舞台となったヤセの断崖もあったりします。能登半島へ出かけた際は、寄ってみたらどうでしょうか。


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